大学進学は当たり前?

文部科学省の調査によると、普通科の高校を卒業した学生の63.9%が大学・短大に進学します。また、専修学校等には21.3%が進学します。合わせると約85%の普通科の高校生が進学しています。

一方、大学の中退率は4年間で平均7%です。中退率は、国立より私立が高く、偏差値が低い大学の方が高い傾向が見られます。中には30%を超える中退率の大学もあります。
その背景には、AO入試や推薦入試など、面接等の試験のみで入学できるということが挙げられます。努力して入学した大学であれば、辞める学生も少ないでしょう。

とりあえず入学した大学で直面するのは、「自分でカリキュラムを作る」という履修登録です。次に、受講する講義の教科書を買い揃えることです。さらに、広いキャンパスの中で自分が受ける講義の部屋を探して授業を受けることです。
高校まではそれらのことは、ほぼ自動的に行われてきたので、大学に入学して戸惑う学生がいます。

次に戸惑うのが、大学の講義です。高校までの授業とは内容も進め方も異なります。大学は学習をしに行くところではなく、専門的な知識を身に付けにいくところです。高校の授業もまじめに受けてこなかった学生にとって、大学の講義がつまらなく感じます。そういう学生は教室の後方でスマホを取り出すか、伏せって寝ています。

基礎学力に課題がある学生は、レポートや課題の提出ができず、前期の単位をほとんど落としてしまいます。やがて、大学にも行かなくなり中退してしまいます。

私立大学は、入学金が平均25万円、学費が1年で平均100万ぐらいかかります。このお金を払っていて勉強をしないのは、とてももったいないことです。

専門学校でも同様で、医療系専門学校であれば、3年間で知識を習得して国家資格を目指すので、勉強量が半端ではないです。分厚い教科書を使って、毎時間毎時間専門知識の勉強をします。高校まであまり勉強をしてこなかった学生は前期試験で多くの赤点を出し、1科目数千円の補講料と再受験料を払い、単位を取ります。1年目に単位が足りない場合は留年します。続けて2年留年はできず、退学させる学校が多いです。

高校の進路選択で、安易に進学をして失敗するケースも多くありません。だからこそ、

高校でじっくり将来を考える時間が必要なのです。

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