人生最大の転機「60歳の壁」

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前回、役職定年という「55歳の壁」についてお伝えしましたが、60歳に「定年退職」という最大の壁が訪れます。

2021年4月に「改正高年齢者雇用安定法」が施行されました。この法律は、定年後の就業機会を確保するための法律です。
高年齢者雇用確保の具体的な措置は

◯定年を70歳に引き上げ
◯70歳までの継続雇用する制度の導入
◯定年制の廃止

です。

継続雇用については、改正前は「65歳まで」が義務でしたが、改正後は「70歳へ」引き上げられ、努力義務となりました。

「定年後再雇用」の場合、「雇用形態」「仕事内容」「賃金」など働き方が変化します。

①雇用形態

 正社員は41.6%、嘱託・契約社員は57.9%、パート・アルバイトは25.1%(複数回答)。
 それまでと異なる雇用になる人が多く、1年ごとの再契約を結ぶことになります

②仕事内容

 全く同じ仕事が44.2%、仕事が同じだが責任が軽くなる方は38.4%
 雇用形態、賃金は変わるが、仕事内容は変わらないという人も多くいます。

③賃金

 減少率は21~60%が多く、平均で44.3%減少しています。

「仕事の内容が変わらないのに、給料が下がった!」

と、納得いかず、やる気やモチベーションが低下する方が4割います。

 そういう現状があるにも関わらず、定年を迎えるまでに備えを何もしていなかった人が4割います。

「再雇用という形で会社に残れるから」と安心していたら、「振り込まれた給料が驚くほど少なくて愕然とした」というケースもあるようです。

再雇用以外の働き方として、「転職」「起業・独立」「セミリタイア&副業・アルバイト」「完全リタイア」という選択肢があります。

 いずれの道に進むにしても「備え」は大切です。
 定年直前になって、慌てて考えるのではなく、50代からの備えておきましょう。

 考えたくない気持ちはよく分かります。しかし、

「たった一度の自分の人生」です。後悔しないシニアライフを送るために、考え、行動したもの勝ちだと私は思います。



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