高卒就職者の離職を減らす

今年4月に採用された高卒就職者が既に離職している現状があります。
 「七五三問題」と言われ、中卒の7割、高卒の5割、大卒の3割が3年以内に離職しています。転職先が見つかった上での離職であれば、まだよいのですが、辞めてから職を探すというケースが多いようです。
 高卒の場合、学歴と早期離職がマイナス要因になり、正規雇用での再就職は難しくなります。そうなれば、非正規雇用やアルバイトで生活していかなくてはならなりません。そして、その先、本人の意識が変わらない限り、浮上することは困難です。

早期離職を減らすために、企業側も対策を講じています。しかし、本人の意識レベルに働きかけるためには、高校でのアプローチが必要ではないかと思います。

就職組の高校生に対して、「働くことの意味」「世の中にはどのような仕事があるのか」「自分の強みはどの業界・職種で活かせるのか」といった社会で生きていくための武器を持たせることが重要であると思う。
 そもそも18歳で社会に出て働くという自覚を持っていない高校生も多く、働くことが辛くなって辞める人も少なからずいます。

高校の先生が忙しいことは重々承知しています。そこで、キャリア形成に明るい専門職を置くとよいのではないでしょうか。大学でいうところの「キャリアセンター」である部署を専任で設けることで、就職希望の学生を長期的な視点でサポートできると思います。

 もうひとつ高校の先生にお願いしたいとことは、卒業生の就業調査です。少なくとも3年間は追跡調査を行い、離職の状況を把握してほしいと思います。そして、「離職の原因」を分析すれば、現高校生の就活に役立ちます。さらに、離職が多い業界・職種・企業の情報を高校生に示していくことで、企業選びにも役に立つのではないでしょうか。

フォロー体制を整え、「就職に強い高校」というブランディングをしていくことが、これから求められていくのではないでしょうか。

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